
イギリスのドゥーム・メタル・バンドの6THアルバム。
Cathedralは1STアルバムでは劇的なヘヴィネスでドゥーム・メタルの始祖として名を馳せながら、その後はストーナー・ロック的なキャッチーさを感じさせるアプローチに終始していた。
が、リー・ドリアン(Vo)自身が「ジャンルの始祖であるのに最もヘヴィでないことに違和感を覚えた」といい、そのためかこの6THでは、ドゥーム界御用達のプロデューサーであるビリー・アンダーソンの下、再び1STの路線へと回帰。
結果として、汚さ、陰鬱さ、音からにじみ出る圧力に満ちた長尺な楽曲群に、これまでのアルバムで重ねてきたグルーヴが加わったため、とてつもないヘヴィネスに満ちている。
すべての曲が名曲級であり、後発組には負けぬとばかりの気概に溢れている。
1STと合わせて、ドゥームとは何かを語るに足る名盤である。
【おすすめの一曲】
♯9 "Templar's Arise! (The Return)"
13分を越える、深い抒情性に満ちた名曲。積み重ねられるプレッシャーが耳に心地よい。
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