
ドイツの独りアンビエント・ブラック・メタル・プロジェクトの1STアルバム。
幽玄でたゆたうような雰囲気をまといながら、極めて鮮烈な印象のメロディを放つキーボード、どこまでも視界を白く染め上げる吹雪を思い起こさせる、背筋の凍りつくような荘厳さを持ったギターのトレモロリフ、喉の涸れ尽くしたような絶叫ボーカル。
それらすべてが効果的に混ざり合い、果てしない悲愴感と孤独感を聴き手に与えてくる。
圧倒的な個性こそないものの、個々の要素の完成度はこれまでにないほど高い。
Burzumが創始して以降、世界中で作られてきたアンビエント・ブラックのアルバムの中でも、随一の完成度と言って良いだろう。
悲しい気分のときに聴くと、絶望感が助長されるに違いない。
【おすすめの一曲】
#2 "Tortured By Solitude"
哀切のメロディがひたすら涙腺を刺激する超名曲。
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