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Life After Doomsday

陰鬱な音楽を好む管理人が陰鬱な音楽を紹介します

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Ahab "The Giant"



ドイツのフューネラル・ドゥーム・メタル・バンドが、脱フューネラル・ドゥーム・メタル化を推し進めた3RDアルバム。

雰囲気は過去作と大差なく、マンネリズムすれすれのところでの変化が目立つ。
前作にもましてクリーンボーカルとクリーントーンのギターが、ドゥーム・デス的なダイナミズムや、ジャンル特有の圧殺感、ドロドロとした汚濁サウンドを併呑しているため、純粋なフューネラル・ドゥームとは言えない。
しかし、広大で幻想的な世界観の構築力は、そのおかげでより補強され、他のバンドの追随を許さない。もはや職人芸である。

これまでもフューネラル・ドゥームにしてはかなり聴きやすい部類に入ったが、「フューネラル・ドゥームにしては」という形容詞を外しても問題なさそうだ。
サウンドの押しと引きは少しあやふやになってしまったが、それを帳消しにする出来栄え。

【おすすめの一曲】
#3 "Deliverance (Shout At The Dead)"
どことなく不安な気分にさせられるメロディが特徴的。聴きやすい。
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Ahab "The Divinity Of Oceans"



ドイツのフューネラル・ドゥーム・メタル・バンドの2NDアルバム。ステファン・アドルフ(Vo、Bs)が脱退し、代わりにステファン・ワンダーノース(Bs)が加入した。

前作同様メロディックで豊かな展開を見せるが、クリーンボーカルのパートが増え、ギターの奏でるメロディアスなフレーズもいくぶん深みを増した。
そのため、より雄大な雰囲気をかもし出している。アプローチがゴシック・メタル風になってきたとも言う。代わりと言ってはなんだが前作の深海を思わせる圧殺感覚が減退し、全体的にゆったり気味の演奏だ。
ディープなデス声と朴訥なクリーンの対照、ツイン・バス・ドラムの積極的な使用が印象深い。
全体的に哀愁が漂うのは、前作で死んだとおぼしきエイハブ船長の葬送をイメージしているのだろか。

本作は前作にもましてさらに聴きやすい分、やはりフューネラル・ドゥーム初心者にオススメの強力な一枚といえるだろう。
メロディが追えれば葬式ドゥームも聴ける、そんな人におすすめだ。

【おすすめの一曲】

♯6 "Gnawing Bones (Conffin's Lost)"
ゴシカルなメロディでゆったりと。荘厳さもちょくちょく顔を出す。ツーバスの高速連打あり。

Ahab "The Call Of The Wretched Sea"



ドイツのフューネラル・ドゥーム・メタル・バンドの1STアルバム。

屈指のとっつきにくさを誇るジャンルの中において、引き伸ばしや反復といった常套手段に頼り切らなかった本作は、ありえないほどのドラマ性に満ちている。
たゆたう水面、大嵐、深海といった海の情景を思い浮かべさせる豊かな叙情性、多量の音楽的アイデアをごった煮にせずにまとめあげる構成力、それらを支えるステファン・アドルフ(Vo、Bs)による「海のうねり」を感じさせるプロダクション、すべてが素晴らしい。

フューネラル・ドゥームの雰囲気に慣れない人にも自信を持ってオススメする。

ちなみにバンド名の示すとおり、メルヴィルの「白鯨」をモチーフにしており、歌詞もそこからの引用が多い。公式サイトでは、メンバーを「船員」、音源を「積荷」、ライヴ告知を「捕鯨」と表現する。この手の音楽は歌詞や世界観が抽象的になりやすいが、非常に具体的なコンセプトを持っており、それが他との差別化につながっている。

【おすすめの一曲】

♯3 "Old Thunder"
抜群に抒情的な一曲。雄大な海の風景が思い浮かぶ。Drがとてもダイナミック。

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